機械・添加剤・品質保持剤
フロイントグループ創業からの知識の海

FREUND Seminar Report 海外企業を招致し製剤技術セミナーを開催 添加剤 2024.10.31

FREUND Seminar Report

FREUND KNOWLEDGE OCEANをご覧いただき誠にありがとうございます。
化成品事業本部 添加剤営業部 海外営業課の山崎です。

フロイント産業株式会社では、お客様を招いてフロイントセミナーという製剤技術セミナーを行っています。
過去に実施してきたセミナーは国内のお客様向けでしたが、今回の記事では海外のお客様向けに実施したセミナーについてご紹介します。

海外企業を招致してのセミナー開催のきっかけは、2018年に当社の添加剤を韓国へさらに展開するため、フロイントの医薬品製造装置と医薬品添加剤を連携させた技術実習という独自の方法で実施しようと企画したことが始まりです。
2018年のセミナー参加者の皆様からは、実習を通して得た知識で、製剤開発の可能性が広がったと好評を博し、韓国における当社の添加剤の間口はさらに広がりました。
そこからコロナ禍を経て、今年はさらなる市場拡大に向けて、6年ぶり2度目のセミナーを開催しました。

山崎 友香(Yuka Yamazaki)

フロイント産業株式会社
化成品事業本部 添加剤営業部 海外営業課

2019年入社後、医薬品添加剤の海外への営業販売や輸出業務を担当

【日程】 2024年5月22日(水)~5月23日(木)
【開催場所】 フロイント産業 浜松事業所
【参加者】 韓国の製薬企業19社の製剤研究者21名
【共同開催者】 Richwood Trading Co., Ltd.
今年創立50周年記念を迎えた、ソウルに本社を置く化粧品・医薬品・食品原料の販売商社。2013年より、フロイント添加剤の韓国代理店。
【テーマ】 MUPS製剤技術
【目的】 微粒子コーティング技術を中心に製剤技術・装置・医薬品添加剤の特長・応用についての理解を深める

1. 核粒子コーティング技術


  • 核粒子コーティングの目的
  • 核粒子コーティングを選択する理由
  • 単一製剤(Single-unit formulation)と多単位製剤(Multiple-unit formulations)の比較
  • 核粒子コーティング技術
  • 核粒子コーティングの例

2. 医薬品添加剤のMUPS調製 フロイント添加剤の概要とケーススタディ


  • MUPSの添加剤
  • 放出制御製剤用核粒子 ノンパレル®
  • 直打用乳糖 ダイラクトーズ®
  • 直打用マンニトール グラニュトール®

4つのテーマで参加者を4グループに分け、装置を使用したデモンストレーションを実施

  • A - 核粒子の薬物レイヤリング
  • B - 苦味マスキングコーティング
  • C - 打錠
  • D - 評価

A - 核粒子の薬物レイヤリング


  • ワースター法による核粒子の薬物レイヤリング【FLOW COATER(フローコーター)FL-5M】
  • 粉末被覆法による薬物レイヤリング【Granurex® (グラニュレックス®) GX-40】
  • 徐放性コーティング【FLOW COATER(フローコーター)FL-5M】

B - 苦味マスキングコーティング

  • ワースター法による苦味マスキングコーティング【FLOW COATER(フローコーター)NFLO-30SJC】
  • 側方噴霧法による微粒子コーティング【FL-LABO】

C - 打錠

  • 直打用賦形剤のグラニュトール®を使用した錠剤(MUPS)の調製【ロータリー打錠機】
  • ダイラクトーズ®を使用した直接打錠、スプレードライ品との比較

D - 評価

  • 錠剤の評価、比較(錠剤重量・厚み、硬度)【錠剤硬度計 SmartTest 50】
  • 摩損度
  • 崩壊性【崩壊試験器】

施設見学

施設見学

各実験室に設置しているフロイントの機械製品を紹介。
実際にデモンストレーションを行い、性能について知見を深める。

グループディスカッション

グループディスカッション

韓国の製剤開発の最前線にいる製剤研究者と、当社の開発・技術スタッフで活発な意見交換を実施。お客様からは研修に関する情熱的な激励や感謝の言葉を頂戴したり、お客様のニーズを知れたり、とても貴重な時間でした。

セミナー中やセミナー後に頂いた質問に対し、後日まとめて回答を行いました。
今回は特に微粒子コーティングに関して多くの参加者から熱心な質問を受けました。浜松の開発・技術スタッフ総出での対応で、対応漏れが無いか連絡を取り合いながらフォローを完了しました。
お客様の中には、理論と実践を経験できるセミナーは初めてだと感謝してくださる方もいらっしゃり、関係者一同、大変嬉しい思いをしました。

セミナー内容については、韓国での製薬業界の動向を確認するなど事前準備を入念に行いました。結果として、参加者の皆様にご満足いただける充実したセミナーをご提供できました。

また、実際にやってみて気づいたことも多々あり、今後のフロイントセミナーがよりよいものになるように工夫してまいります。

フロイントセミナーは、機械と添加剤で定期的に開催しています。
2024年は次のセミナーを予定しております。ご希望の際は、ぜひフォームよりお問い合わせください。

<浜松テクニカルセンター>
 2024年 12月5日(木)-6日(金) 「第三回フロイント技術セミナー」

 ※こちらは機械装置に関するセミナーです。


こちらの記事の内容についてご質問や気になった方は,
お気軽にお問い合わせフォームよりお問い合わせください。

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