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製造現場の「手書き記録」をゼロに。帳票自動化システムが解決する3つの課題 機械 2026.05.08

現場の帳票作成作業を効率化!製造における「手書き記録」の課題を解決する帳票自動化システムとは

医薬品や食品の製造現場において、製造記録の正確な作成と保管は品質保証の根幹をなす極めて重要な業務です。

しかし多くの現場では依然として手書きによる記録作成が行われており、「転記ミスが頻発する」「記録業務に時間がかかりすぎる」「後追いの際の資料探しが大変」「帳票の保管場所が無い」といった課題を抱えているのではないでしょうか。 これらの課題はヒューマンエラーによる品質リスクを高めるだけでなく従業員の負担を増大させ、生産性低下に加え資料の保管コストを高める要因にもなりかねません。

本記事では、こうした製造記録にまつわる根深い課題を解決する「帳票作成自動化システム」について、その概要から導入メリット、他社に無い強みまでを分かりやすく解説します。また本システムは既存の設備にも後付け可能なため、既に当社の造粒・コーティング装置を導入済みのお客様でも低コストで導入が可能です。日々の手書き作業でお困りの方は、ぜひ最後までご覧ください。

日野 都(Miyako Hino)

フロイント産業株式会社
機械事業本部 機械開発部 DX開発課

1. なぜ今、製造記録の「自動化」が求められるのか?
- 手書き記録が抱える3つの大きな課題
- 課題1:記録・転記作業による工数の増大
- 課題2:ヒューマンエラーによる品質リスク
- 課題3:データの活用とトレーサビリティの困難さ

2. 帳票作成を自動化、手書き0へ! FREUNDの帳票電子化ソリューションとは
- システムの概要:各種データを自動で集約し、製造記録をPDF化
- 運用イメージ

3. 導入で何が変わる? システムがもたらす3つのメリット
- メリット1:工数削減 - 「書く」業務から解放され、コア業務に集中
- メリット2:ミス抑止 - 転記ミス・記録漏れをゼロへ
- メリット3:迅速な後追い・解析 - 監査対応やトラブル時の原因究明をスピードアップ

4. なぜFREUNDのシステムが選ばれるのか? 他社にはない3つの強み
- 強み1:柔軟なカスタマイズ性
- 強み2:アナログ計器のデジタル化にも対応
- 強み3:自社開発ならではのコストパフォーマンス

5. スムーズな導入ステップ

6. まとめ:製造記録のDXで、品質と生産性を次のステージへ

医薬品製造におけるGMP(Good Manufacturing Practice)省令では、製造に関する全ての記録を正確かつ遅滞なく作成することが義務付けられています。この製造記録は製品の品質を保証し、万が一問題が発生した際に原因を追跡するための重要な証拠となります。

しかし製造記録が重要視される一方で、多くの現場が記録業務に課題を抱えています。

課題1:記録・転記作業による工数の増大
製造記録は、製造装置の各種パラメータ、周辺機器の測定値、原料のロット番号など、記録すべき項目が多岐にわたります。オペレーターは製造作業の合間を縫ってこれらの数値を記録用紙に手で書き写し、さらに後工程でPCに入力するといった二度手間が発生しているケースも少なくありません。この記録業務が従業員の大きな負担となり、残業の原因や生産性のボトルネックになっている現場は多いのではないでしょうか。

課題2:ヒューマンエラーによる品質リスク
「数値を書き間違えた」「そもそも記録を忘れていた」「メーターの数値を見間違えた」。手書き作業には、このようなヒューマンエラーがつきものです。ダブルチェック体制を敷いても人的ミスを100%防ぐことは困難で、たった一つの記録ミスが製品の品質問題や出荷停止といった重大な事態を引き起こすリスクを常に抱えています。

課題3:データの活用とトレーサビリティの困難さ
紙ベースで保管された膨大な製造記録は、物理的な保管スペースを圧迫するだけでなく、データの活用を著しく困難にします。例えば「過去の特定のロットの製造条件を比較したい」「逸脱が発生した際の傾向を分析したい」と思っても、紙の山から必要な情報を探し出し手作業でデータを集計するのは膨大な時間と労力を要します。これはGMP監査で迅速な記録提示が求められる場面や、トラブル発生時の原因究明においても大きな障壁となります。

こうした手書き記録の課題を根本から解決するために、当社がユーザー様の声をもとに開発したのが「帳票電子化ソリューション(開発中)」です。

本システムは、当社の造粒・コーティング装置のプロセスデータ(装置に搭載された各種センサの値)や運転条件の設定値を自動で収集・集約します。さらに、制御盤タッチパネルからの手入力機能により、周辺のアナログ計器の数値や、品質管理のために使用した計測器の値なども一元管理が可能です。これらのデータ(プロセスデータ、設定値、入力した周辺機器の値)を1つのフォーマットに統合した製造記録を帳票としてPDF形式で自動出力します。


データ自動集約
装置のプロセスデータ(温度、風量、スプレー量など)や運転条件の設定値は、システムが自動で記録します。

制御盤タッチパネル入力
品質管理に使用している計測機器の数値やアナログ計器の値など自動取得できない情報は、現場のタッチパネルからオペレーターが入力します。また帳票の出力に関する設定もタッチパネルから行えます。

PDF自動出力
運転終了後、収集・入力された全てのデータがまとめられた製造記録(帳票)が、既定のフォーマットでPDFファイルとして自動的に生成されます。ファイルはUSBメモリやネットワーク経由でPCに保存され、いつでも閲覧・印刷が可能です。

これにより、これまで手作業で行っていた記録・転記業務の大部分を自動化し、正確かつ効率的な記録管理を実現します。

メリット1:工数削減 - 「書く」業務から解放され、コア業務に集中
手書きやPCへの転記作業が不要になることで、記録業務にかかっていた時間を大幅に削減できます。創出された時間で、オペレーターは本来注力すべき製造業務や改善活動に取り組むことが可能になり、工場全体の生産性向上に貢献します。また、ミスをしてはいけないという責任の重い作業から解放される事で、業務への精神的負担も減らすことが可能になり、より働きやすい環境で業務に取り組めるようになります。

メリット2:ミス抑止 - 転記ミス・記録漏れをゼロへ
システムによる自動記録は、手作業に起因する転記ミスや読み間違い、記録漏れといったヒューマンエラーを根本から排除します。これにより、データの信頼性が飛躍的に向上し、製品の品質保証体制がより強固なものになります。

メリット3:迅速な後追い・解析 - 監査対応やトラブル時の原因究明をスピードアップ
製造記録は生産毎に整理された電子データ(PDF)として保管されるため、検索性が格段に向上します。GMP監査で特定の記録の提示を求められた際も、PC上ですぐに探し出すことができます。また、アラームログやトレンドグラフも帳票内に記録されるため、製造トラブルが発生した際の原因究明や逸脱調査にかかる時間を大幅に短縮できます。

製造記録の自動化システムは他にも存在しますが、当社のシステムは特に以下の点で他社に無い強みを持っています。

強み1:柔軟なカスタマイズ性
お客様にて、出力する帳票の項目を柔軟にカスタマイズできます。

強み2:アナログ計器のデジタル化にも対応
「自動化したいが、現場にはまだアナログのフィルター用の圧力計やスプレーエアー用の流量計が残っている……」という場合もご安心ください。当社設備に搭載されている既存のアナログ計器を、デジタル化(センサーへの置き換えなど)するご提案も可能です。システム導入後の後日対応も承ります。

強み3:自社開発ならではのコストパフォーマンス
本システムは、装置メーカーである当社が自社で開発・提供しています。外部のシステムインテグレーターを介さないため、他社の類似システムと比較して安価に導入いただくことが可能です。

システムのご発注後、以下のステップでシステムを導入いただけます。

  1. ヒアリング:お客様の現状の設備情報についてお伺いします。
  2. 現地設置工事:専門スタッフが現地に伺い設置を行います。
  3. システム設定・操作説明:お客様の環境にシステム設定をカスタマイズ・動作確認実施後、現場の担当者の方に操作方法をレクチャーします。

導入後も当社のサポートチームが責任をもって対応いたしますので、安心してご活用いただけます。

製造記録の手書き業務は、品質リスクと生産性の両面でもはや見過ごすことのできない経営課題となっています。 今回ご紹介した「帳票電子化ソリューション」は、この課題を解決するための現実的で費用対効果の高いソリューションです。記録工数の大幅削減、転記ミスの撲滅、トレーサビリティの強化を実現することで、お客様の品質保証レベルと生産性を新たなステージへと引き上げます。


以下の資料では、本システム「帳票電子化ソリューション」のご紹介と詳細についてご覧いただけます。製造現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)の第一歩として、ぜひご検討ください。

キーワード: フィルムコーティング 乾式造粒 流動層造粒 医薬品業界 造粒 コーティング 錠剤コーティング

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