ナノサイズまで微細化!⾼粘度スラリーもOK な湿式ビーズミル「アクアターボTZ」とは? 機械 2026.05.29
「もっと細かく粉砕したいけど、これ以上は難しい…」
「⾼粘度のスラリーだから、ビーズミルは使えないよね…」
「分散したいけど、粒⼦の形を崩したくない…」
材料開発の現場で、こんな悩みを抱えていませんか?
実は、これらの課題をまとめて解決できる装置があります。それが、フロイント・ターボの⾼粘度対応湿式ビーズミル「アクアターボTZ」。
本記事では、化学・⾷品・化粧品・半導体など幅広い業界で活躍するこの装置の魅⼒を、データとともに分かりやすくご紹介します。
「うちの原料でも使えるかも?」と思われた⽅は、ぜひ最後までお読みください。
以下のような悩みに心当たりがある⽅は、ぜひこの先を読み進めてください。
微細化の壁
- ミクロンサイズまでは何とかなるけど、ナノサイズは無理…
- 乾式粉砕の限界を感じている
- もっと粒度を下げたいけど、時間がかかりすぎる
高粘度・高濃度の壁
- ドロドロの原料だから、最初からビーズミルは選択肢に入れていない
- 濃度を上げて処理効率を⾼めたいけど、詰まりそうで怖い
- 小さいビーズを使いたいけど、スクリーンが詰まって運転が止まる
粒子形状の壁
- 分散はしたいけど、粒⼦の形は変えたくない
- 金属ペーストの球状粒⼦が、処理すると扁平化してしまう
- 形状を維持したまま凝集体をほぐしたい
こうした課題、実は「装置選び」で解決できるケースがあります。
粒⼦を小さくすることで、材料の機能性がグッと⾼まるからです。
ナノ粒⼦を作る⽅法は大きく2 つあります。
ビルドアップ法で作ったナノ粒⼦の凝集をほぐす用途にも、ビーズミルが活躍しています。
でも、高粘度スラリーは苦手…?
従来のビーズミルには、一つ大きな弱点がありました。それは高粘度スラリーの処理が難しいこと。
ドロドロした原料を入れると、
- スラリーが流れにくい
- ビーズがスクリーンに詰まる
- 圧⼒が上がって運転停止…
「だから⾼粘度原料はビーズミルに向かない」——そう思われる⽅も多いのではないでしょうか。
その常識を覆すのが、アクアターボTZです。
ここがスゴイ!というポイントを7 つご紹介します。
1. 驚きの高粘度対応力
なんと150,000mPa・s 程度のスラリーも処理OK!ローターとステーターが平滑構造なので、粘性抵抗が小さく、ドロドロのスラリーでもスムーズに流れます。
「こんなに固いのに、本当に処理できるの?」という原料でも、一度試してみる価値があります。
2. ⼩径ビーズも使⽤できる
ビーズ径は最小0.1mm から使用できます。小さいビーズを使えると、より微細な粉砕ができるように。ナノサイズを狙うなら、小径ビーズは必須ですよね。
3. 撹拌ピンで高効率処理
ローターに設置した撹拌ピンが、ビーズを粉砕ゾーンに集中させます。- 無駄なくビーズが働く
- 効率的な粉砕・分散ができる
- スクリーン側へのビーズ偏りを防止
「ビーズの仕事ぶり」が違います。
4. ビーズ使⽤量が少なくて済む
全体容量の30〜50%程度のビーズで最適な処理ができます。ビーズの消耗はランニングコストに直結しますが、アクアターボTZ ならコストを抑えながら⾼品質な処理ができます。
5. 分解・洗浄がラクラク
- ローターはボルト1 本で分解できる
- 平滑構造だから洗いやすい
- ビーズの投入・排出も簡単(⾃重落下でOK)
頻繁に原料を変える研究開発現場では、洗浄のしやすさは重要なポイント。
「洗浄に時間を取られて、肝心の作業が進まない…」というストレスから解放されます。
ビーズ投入・排出箇所
ビーズ排出状況
6. W冷却で温度上昇を抑制
ローターとステーターの両⽅から冷却するサンドイッチ構造。⾼粘度スラリーの処理では発熱が大きくなりがちですが、効率的な除熱で製品への熱ダメージを最小限に。熱に敏感な原料でも安心です。
7. 耐摩耗性もバッチリ
特殊メッキ処理で摩耗対策済み。金属コンタミを嫌う用途には、セラミック製の粉砕室も選べます。「本当に性能が良くなったの?」という疑問に、データでお答えします。
粉砕性能が約7倍アップ!
7 分時点で、従来機「OB ミル」は6μm 程度に対し、アクアターボTZ は1μm 以下まで粉砕!同じ時間で、圧倒的に細かくなっています。
[テスト条件]
原料:炭酸カルシウム(媒液:水)
原料粒度:d50=15μm程度
固形分濃度:40wt%
ビーズ径:φ0.5mm
ローター周速:16m/s
処理時の圧力上昇を⼤幅抑制
新開発のアクアスクリーンにより、スクリーン面積が約10 倍に。もう急激な圧力上昇を心配する必要はありません。
安定した連続運転
⾼粘度スラリーでも圧⼒上昇が緩やかで、安定した連続運転ができます。「途中で止まってしまう」というストレスから解放されます。
[テスト条件]
原料:CMC(媒液:水)
固形分濃度:3wt%(10万cP程度)
ビーズ径:φ0.2mm
ローター周速:20m/s
- 撹拌ピンの追加+ローター形状の最適化 → ビーズが効率よく動き、粉砕⼒アップ
- 積層式アクアスクリーンの採⽤ → 面積拡大でスラリーがスムーズに通過、詰まりにくい
「具体的にどんな用途で使われているの?」という⽅のために、業界別の活用シーンをご紹介します。
※MLCC:積層セラミックコンデンサ
課題
・球状粒⼦の形状を維持したまま凝集をほぐしたい
・ペーストの分散で、粒⼦が扁平化してしまう
解決事例
SEM 写真で粒⼦を比較すると、アクアターボTZ は従来のビーズミルと異なり、粒⼦に過度な衝撃を与えずに分散処理できていることが確認できます。
金属ペーストの「扁平化問題」でお困りの⽅は、ぜひ一度お試しください。
🔖 展示会情報 ーSEMICON Japan 2026ー
場所:東京ビッグサイト
開催日:2026年12月9日 (水) 〜 11日 (金)
ブース番号:8号館 E8515
次の機器を展示いたします。
・TZ-Lab
・BG-Lab
ぜひブースへ足をお運びください。
化粧品は粒⼦の細かさが「つけ心地」や「仕上がりの美しさ」に直結。⾼品質な分散処理で、製品の差別化につなげられます。
⾷品は「⾷感」が命。アクアターボTZ で、ワンランク上の滑らかさを実現できます。
・ロールミルで何度もパスしていて、時間がかかる
・今使っているビーズミルでは、濃度を上げられない
・ビーズの消耗が激しく、コストが気になる
・ロールミルの前処理として使用し、パス回数を削減
・⾼濃度化による処理効率アップ
・ビーズ使用量削減によるランニングコスト低減
ナノサイズまで微細化したい
→小径ビーズ(最小0.1mm)で、ミクロンからナノへの粉砕ができる高粘度・高濃度のスラリーを処理したい
→15万mPa・s 程度まで対応。ドロドロ原料もOK粒子形状を維持したまま分散したい
→球状粒⼦の扁平化を防ぎ、形状を保ったまま凝集をほぐせるビーズの消耗やランニングコストを抑えたい
→ビーズ使用量30〜50%で、コストダウン洗浄や段取りの手間を減らしたい
→平滑構造で分解・洗浄がラクラク「スペックは分かったけど、実際にうちの原料で試してみないと分からない…」
そんな⽅のために、フロイント・ターボではお客様の原料を使った実機テストを承っています。
- どの程度の粒度まで微細化できるか
- ⾼粘度原料でも安定して処理できるか
- 粒⼦形状は維持できるか
こうした疑問に、実際のデータでお答えします。
「ビーズミルは無理だと思っていた」という原料も、意外と粉砕・分散できるかもしれません。まずはお気軽にご相談ください。
「こんな原料でも試せる?」「テストの流れを知りたい」など、お気軽にお問い合わせください。専門スタッフがご対応いたします。
参考文献
松野朋朗「小径ビーズも使用できるな⾼粘度対応湿式ビーズミルの技術」『化学装置』2022 年9 月号、pp.42-47キーワード: