お菓子も液体も粉体も簡単測定!品質管理に重要な水分活性と測定器 食品品質保持剤 2024.11.29
バウムクーヘンにシフォンケーキ!しっとりしたお菓子は美味しいけれど水分を多く含む食品は日持ちさせるのが難しいですよね。ここでは食品の品質管理に重要な「水分活性」に注目して、水分活性が高いとどんなリスクがあるのかご説明します。
また、美味しく日持ちさせるために欠かせない食品品質保持剤の選び方と弊社の水分活性測定器の特長もご紹介します。
水分活性(Aw:Water Activity)とは食品中の「自由水」の割合を示す値で、0~1で表します。食品表面の相対湿度として定義されており、例えば食品を密閉容器に入れた時の相対湿度が80%の時、この食品の水分活性は0.80となります。
「水分」と付きますが単なる水分含量とは異なります。食品中の水分は「結合水」と「自由水」に分けられ、結合水は食品成分(糖、塩、タンパク質など)と強く結びついています。一方、自由水は食品との結合が弱いため蒸発や移動が起こりやすく、微生物が増殖する際に利用できる水です。
具体例として、ジャムは水分量が多い食品ですが、水分の多くが砂糖と結合しているため水分活性はそれほど高くありません。 一方で食パンは砂糖や塩をあまり含まないため水分活性はかなり高くなります。
水分活性は食品において微生物の増殖、脂質の酸化、酵素作用などに関わっています。
微生物の増殖に着目すると、水分活性が高い食品では、微生物が利用できる水分が多いため、増殖リスクが高く変敗しやすくなります。つまり、水分活性が高いと日持ちしにくいのです。
水分活性を下げることで食品の保存性を高めることが可能です。乾燥、塩漬け、砂糖漬けは、水分活性を下げることで保存性を高くした例です。
けれども、バウムクーヘンやシフォンケーキは美味しくしっとりのままで日持ちさせたい!ですよね。
微生物には増殖可能な水分活性の範囲があり、最低限の水分活性を生育最低水分活性といい、微生物の種類によって異なります。水分活性を管理することで微生物の生育、増殖の阻止が可能となります。
また、適切な食品品質保持剤を上手に使うことでも微生物を静菌*1)できます。
*1)静菌:微生物の増殖を抑制すること。殺菌はされない。
より詳しい選定方法および水分活性値(Aw)についての説明は、以下リンク先をご覧ください。
水分活性の測定方法はいくつかありますが、弊社測定器「EZ-200」では電気抵抗式センサを採用しています。
カラータッチパネル搭載でとても見やすく、どなたでも簡単に操作いただける点が好評です。また、工具を使わずお客様でのセンサ交換・校正が可能です。国内製ですのでアフターフォローも安心です。
製菓、製パン、ハム・ソーセージ、調味料、健康食品など幅広い分野において国内外で納入実績があります。固体、液体、粉末、錠剤などサンプルを問わず、平均10分で正確な測定が可能です。
弊社測定器「EZ-200」についてより詳しい説明は、以下リンク先をご覧ください。
水分活性は食品のみならず、化粧品や医薬品など様々な製品の品質管理に活用されている重要な管理項目です。
水分活性の測定、食品の日持ちに関してお困りごとがございましたら、ぜひお問い合わせください。
EZ-200のデモも承っております。
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