【特許取得済】業界最小の粒子径を実現した製剤用新規核粒子「ノンパレル®-MM」を開発 製品情報 2024.10.08
フロイント産業株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:伏島巖、以下「当社」)は、薬の服用のしやすさと医薬品製造現場のコストダウンを叶える医薬品添加剤「ノンパレル®-MM※(以下ノンパレルMM)」を開発しました。営業活動を開始しており、2025年4月出荷開始を目指しています。
※・・・MMはMannitolとMicrocrystalline celluloseの頭文字です。
ノンパレルMMは、核粒子として粒子径の小ささと硬さを両立させた、球形核粒子です。
放出制御製剤※1では、中心となる核粒子が小さいほど他の添加物との均一混合性が確保されます。加えて薬の服用時には、口に入れた際のざらつきが低減します。一方で、製造現場においては核粒子に微粒子コーティングを行う際に、核粒子が小さいことで空気圧により粒子が削れて粉化しやすい課題がありました。ノンパレルMMはそういったニーズや課題に応えるために開発されました。核粒子の小ささと硬さを両立させた結果、医薬品製造過程における微粒子コーティングにかかる時間を、当社従来品と比較した際に1/10まで短縮することが期待できます。(図1)
※1・・・放出制御製剤とは、薬の有効成分が体内に溶け出す速度をコントロールした製剤で、薬の効果を持続させて服用回数を減らしたり、副作用の発生頻度を下げる効果があります。当社のノンパレルシリーズはこの放出制御製剤の核粒子として使用されています。
1. 高硬度
結晶セルロースを含有させることにより、顆粒強度が向上しました。そのため、スプレーコーティングでは高いスプレー空気圧を設定できるので、スプレー液速度の増加によるコーティング時間の短縮が可能です。
また、粉末レイヤリング技術(特許出願中)を掛け合わせることで、微粒子コーティング時間を更に削減することも出来ます。(図2)
2. 球形核粒子として、業界最小の粒子径※2
核粒子が小さくなることで、他の添加物との均一混合性が確保されます。一錠あたりに含まれる機能性微粒子を増やせるため、錠剤自体を小さくすることができ、子ども向けの小さな薬とすることや、薬の服用時には、口に入れた際のざらつきが低減され、服用感の向上が期待できます。
※2・・・コプロセス品における球形核粒子/当社調べ
また、国内においては、欧米で実用化していても日本で未承認である医薬品が多く、ドラッグロス問題とされています。その中には小児用の薬も多くあり、政府はドラッグロス解消に向け、企業の小児用医薬品の開発計画を2024~2028年度にかけて50件の採択を目指す※4としており、製剤材料としてノンパレルMMにも注目が集まりつつあります。
当社は、ノンパレルMMの拡販を通して医薬品製造現場の省力化に貢献するとともに、放出制御製剤やOD錠、小児用製剤といった分野へ採用されることで、患者様のQOL向上を目指してまいります。
※4・・・2024年/内閣官房健康・医療戦略室 令和6年7月発表資料
「第41回製剤と粒子設計シンポジウム」に参加します
日時:2024年11月12・13日(火・水)
場所:岡山コンベンションセンター(ママカリフォーラム)
〒700-0024 岡山市北区駅元町14-1
フロイント産業株式会社 化成品事業本部 添加剤営業部
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フロイント産業株式会社 経営企画部 TEL:03-6890-0767 Mail:f60.17001★freund.co.jp
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